自宅で手軽に炭酸水が楽しめるソーダストリーム。「いつでも好きな時に強炭酸が飲める!」と期待して購入したのに、いざ作ってみると「あれ?思ったより炭酸が弱い…」「お店のようなシュワシュワ感がない」とガッカリした経験はありませんか?
せっかくのソーダストリーム、その実力を十分に発揮できていないのはもったいないですよね。実は、強炭酸にならない原因の多くは、ちょっとした使い方のコツや準備不足にあるんです。
この記事では、ソーダストリームで理想の強炭酸を作るためのポイントを、原因別にやさしく解説します。今日からすぐに試せるテクニックばかりなので、ぜひ参考にして、あの刺激的な喉越しを取り戻しましょう!
ソーダストリームで強炭酸にならない主な原因4つ

「説明書通りにやっているはずなのに、なぜか微炭酸になってしまう」。そんな時にまず疑いたい、よくある4つの原因をご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
水が十分に冷えていない
ソーダストリームで強炭酸を作る上で、最も影響が大きいのが「水の温度」です。
実は、炭酸ガス(二酸化炭素)には「温度が低いほど水によく溶ける」という性質があります。逆に、水温が高いとガスが水に溶け込みにくく、いくらたくさんガスを注入しても、すぐに抜けてしまって強い炭酸水になりません。
水道から出したばかりの常温の水や、少し冷やした程度の水では、ガスを受け入れる準備ができていない状態なのです。夏場などは特に水道水の温度が高くなっているため、いつもと同じように作っていても炭酸が弱く感じることがあります。「冷たい水を使っているつもり」でも、強炭酸を作るにはまだ温度が高いケースが非常に多いのです。
ガスの注入量が足りていない
「炭酸ガスを注入するボタンを何回押すか」、これも強炭酸を作るための重要な要素です。
多くの機種では、ガスを注入すると「ブー」や「プシュー」といった音が鳴り、注入完了の合図のように感じられます。しかし、強炭酸を目指すなら、この合図が鳴ってからもさらに追加で注入する必要がある場合が多いのです。
特に手動モデルを使っている方は、この注入加減が少し難しく感じるかもしれません。「ガスがもったいないから」と控えめに注入していたり、音が鳴ったらすぐにやめてしまったりすると、どうしても炭酸は弱くなってしまいます。強炭酸を作るには、勇気を持ってしっかりガスを送り込む必要があります。
ガスシリンダーの残量が少ない
ガスシリンダーの中身が残り少なくなってくると、シリンダー内の圧力が下がり、勢いよくガスを噴射できなくなります。
新品の時は軽いプッシュでも強力な炭酸が作れていたのに、最近なんだか弱いな…と感じたら、ガスの残量不足を疑ってみましょう。
完全にガスが空になれば全く注入できなくなりますが、その直前の「もうすぐ空になる」状態では、一応ガスは出るもののパワー不足で、水にしっかりと炭酸を溶け込ませることができなくなります。この状態に気づかずに使い続けていると、「故障かな?」と勘違いしてしまうこともあります。
ボトルや本体のセットが正しくない
基本的なことですが、専用ボトルが本体にしっかりとセットされていないと、注入したガスが隙間から逃げてしまいます。
ソーダストリームには、ボトルをねじ込んで固定するタイプと、ワンタッチで装着できる「スナップロック」などのタイプがあります。どちらの場合も、正しい位置にカチッとはまっていないと密閉状態が保てません。
ガスを注入した瞬間に「シューッ」と通常とは違う場所から音がしたり、水が漏れてきたりする場合は、セット不良の可能性が高いです。ガスが水に入る前に外へ漏れ出てしまっては、当然ながら炭酸は弱くなってしまいます。
今日からできる!キンキンの強炭酸を作る基本テクニック
原因がわかったところで、次は実際に強炭酸を作るための具体的なテクニックをご紹介します。特別な道具は必要ありません。毎回の習慣にするだけで、炭酸の強さが劇的に変わりますよ。
水温は5℃以下が鉄則!冷蔵庫でしっかり冷やす
繰り返しになりますが、強炭酸を作る最大の秘訣は「水をキンキンに冷やすこと」です。
具体的には、水温が5℃以下、理想を言えば1℃〜4℃くらいがベストです。これは、冷蔵庫でしっかりと冷やした水の温度に相当します。
飲む直前に少し冷蔵庫に入れただけでは不十分なことが多いので、専用ボトルに水を入れて、常に冷蔵庫に数本ストックしておくことをおすすめします。こうすれば、飲みたい時にいつでも最適な温度の水ですぐに作れます。
もし急いでいる場合は、少しだけ氷を入れて水温を下げるのも一つの手ですが、氷を入れすぎると炭酸を作る時にノズルに当たったり、泡立ちすぎて溢れる原因になるので注意してください。また、ボトル自体も冷えていると、より効果的です。
水位線を守って正しくセットする
専用ボトルには、ここまでは水を入れていいですよという「水位線(ライン)」が引かれています。このラインをきちんと守ることも大切です。
水が少なすぎると、ガスを噴射するノズルが水の中に十分浸からず、ガスが空回りして水に溶け込みません。逆に、水を入れすぎると、ガスを注入した際の泡立ちで水があふれ出たり、本体の故障につながる恐れがあります。
毎回、水位線のギリギリまで正確に水を入れるようにしましょう。そして、ボトルをセットする際は、機種ごとの正しい装着方法を確認し、グラつきがないか、しっかりと奥まで差し込まれているかをチェックしてください。
ガス注入は「短く・強く・複数回」がコツ(手動モデル)
手動でボタンを押すタイプ(ジェネシス、テラなど)の場合、ガスの注入の仕方で炭酸の強さが変わります。
おすすめの方法は、「1秒押して、1秒待つ」を繰り返すことです。
長く押し続けるよりも、短く強くプッシュして、少し間を空けることで、ボトル内のガスが水になじむ時間が生まれます。これを繰り返すことで、効率よく炭酸を溶け込ませることができます。
強炭酸にしたい場合は、通常の目安回数(例えば3回など)よりも多めに、5回〜7回程度プッシュしてみてください。「ブー」という音が鳴っても、それは「ある程度のガスが入りましたよ」という合図に過ぎない機種もあります。そこからさらに追加でプッシュすることで、自分好みの強烈な炭酸水に仕上げることができます。
機種別に見る強炭酸のポイント

ソーダストリームには様々なモデルがあり、それぞれ操作方法が少し異なります。お持ちの機種に合わせた最適な方法で、強炭酸を目指しましょう。
手動モデル(ジェネシス・テラなど)の場合
自分の感覚で好きなだけガスを注入できるのが手動モデルの魅力です。
先ほどお伝えした「短く・強く・複数回」のプッシュを基本に、自分だけの「強炭酸レシピ」を見つけてみてください。
例えば、「通常の3回プッシュでは物足りないから、あと2回追加してみよう」といった具合に調整できます。ただし、あまりにも過剰に注入しすぎると、ボトルを外す時に大きな音がしたり、吹きこぼれたりすることがあるので、少しずつ回数を増やして様子を見ましょう。
慣れてくると、プッシュした時の手ごたえや音で「あ、これはいい強炭酸ができたな」と分かるようになりますよ。
電動モデル(E-TERRA・スピリットワンタッチなど)の場合
ボタン一つで炭酸の強さを選べる電動モデルは、手軽さが最大のメリットです。
強炭酸を作りたい場合は、一番強い設定のボタン(通常は3段階の一番上や右側)を選びます。電動モデルは自動で最適な量のガスを注入してくれるため、失敗が少ないのが特徴です。
もし、最強の設定にしても炭酸が弱いと感じる場合は、機械側の問題というよりも、やはり「水温」が足りていない可能性が高いです。電動モデルこそ、機械任せにする分、事前の水の冷却を徹底しましょう。
また、一度の自動注入が終わった後、さらにもう一度(または弱い設定で追加で)ボタンを押してガスを追加することも可能ですが、メーカー推奨の使用方法の範囲内で行うようにしてください。
ガスシリンダー(ピンク・青)による違いはある?
現在、ソーダストリームのガスシリンダーには、従来からの青いシリンダー(ねじ込み式)と、新しいピンクのシリンダー(クイックコネクト式)の2種類があります。
結論から言うと、シリンダーの色によるガスの質や強炭酸の作りやすさに、本質的な違いはありません。どちらの中身も同じ二酸化炭素ガスです。
違いは本体への取り付け方です。ピンクのクイックコネクトはワンタッチで簡単に取り付けられるため、ねじ込み不足によるガス漏れのリスクが減りました。一方、青いシリンダーはしっかりとねじ込む必要があります。
どちらのタイプを使っていても、強炭酸にならない原因や対策は基本的に同じですので、お持ちの機種に合ったシリンダーを正しくセットして使いましょう。
それでも改善しない時のチェックリスト
「水をキンキンに冷やして、正しい方法でたっぷりガスを入れても、やっぱり弱い…」。そんな時に確認してほしい、トラブルシューティングの項目です。
ガスシリンダーの残量を重さで確認してみる
ガスシリンダーの残量は、見た目では分かりません。振ってみても中に液体が入っているような感覚があるため、まだあるように感じてしまいます。
最も確実な確認方法は、キッチンスケールなどで重さを測ることです。
新品のガスシリンダー(60L用)は、全体の重さが約1200g〜1300g程度あります。ガスを使い切った空のシリンダーは、約700g〜800g程度になります(シリンダーの個体差により多少前後します)。
もし、お使いのシリンダーの重さが800gに近づいているなら、ガスが残りわずかになっている証拠です。新しいシリンダーに交換してみましょう。交換した途端に「こんなに強かったの!?」と驚くこともよくあります。
「シュー」というガス漏れの音がしていないか
ガスを注入している時や、その直後に、通常とは違う場所から「シュー」「プシュー」という音が継続して聞こえる場合は、ガス漏れの可能性があります。
- ガスシリンダーと本体の接続部
- ボトルと本体の接続部
これらの場所からガスが漏れていると、ボトル内に十分な圧力がかかりません。一度シリンダーやボトルを外し、パッキンなどがずれていないか確認してから、もう一度しっかりとセットし直してみてください。
パッキンの劣化や故障の可能性
長年使用していると、本体内部の「パッキン(ゴム製の部品)」が劣化して硬くなったり、ひび割れたりすることがあります。パッキンが劣化すると密閉性が失われ、ガス漏れの原因となります。
また、稀に本体内部の機構そのものが故障している場合もあります。
上記すべての対策を試しても改善せず、明らかにガスが正常に注入されていないと感じる場合は、メーカーのサポートセンターに相談することをおすすめします。保証期間内であれば無償で修理や交換をしてくれる可能性もあります。
スムーズに対応してもらうために、以下の情報を手元に用意しておきましょう。
・本体の型番(モデル名)
・購入時期がわかるもの(レシートや保証書)
・具体的な症状(いつから、どのように炭酸が弱いか、異音はするか等)
もっと美味しく楽しむためのひと工夫

せっかく強炭酸が作れるようになったら、さらに美味しく楽しむためのちょっとした工夫も知っておきましょう。
できたてをすぐに飲むのが一番!
当たり前のことですが、炭酸水はできたてが一番美味しいです。
時間が経つにつれて、少しずつガスは抜けていってしまいます。強烈なシュワシュワ感を味わいたいなら、飲む直前に作るのがベストです。
グラスに注ぐ時も、勢いよく注ぐと泡が立って炭酸が抜けやすくなるので、グラスを少し傾けて静かに注ぐと、強い炭酸をキープできます。
保存する場合は専用ボトルを密閉して冷蔵庫へ
一度に飲みきれず保存したい場合は、必ず専用ボトルのキャップをしっかりと閉めて、すぐに冷蔵庫に入れましょう。
温度が上がると炭酸は抜けやすくなります。しっかりと冷やし続けることで、ある程度は炭酸の強さを維持できます。
ただし、どれだけしっかり蓋をしても、翌日にはどうしても作りたてよりは弱くなってしまいます。「強炭酸」を楽しみたいなら、その日のうちに飲み切る量を作るのがおすすめです。500mlのボトルを数本用意しておくと、無駄なく常に新鮮な強炭酸を楽しめますよ。
強炭酸ハイボールやサワーで楽しむ
自宅で作る強炭酸は、お酒の割り材としても最高です。
市販の炭酸水では物足りなかったハイボールやレモンサワーも、自分で作った強炭酸を使えば、お店レベル、いやそれ以上のキレのある一杯になります。
お酒を作る際も、グラス、ウイスキーや焼酎などのベースのお酒も冷蔵庫で冷やしておくと、炭酸が弱まらずにキンキンの状態で楽しめます。ぜひ試してみてください。
まとめ:基本を見直して理想の強炭酸ライフを

ソーダストリームで強炭酸にならない原因は、意外とシンプルなところにありました。
最後に、もう一度大切なポイントを振り返りましょう。
- 何よりも「水温」! 5℃以下のキンキンに冷えた水を使う。
- ガスはためらわず注入! 手動モデルなら「短く・強く・複数回」プッシュする。
- 消耗品をチェック! ガスシリンダーの残量が少なくなっていないか確認する。
- 正しくセット! ボトルやシリンダーがしっかり装着されているか見直す。
これらの基本を守れば、きっとあなたのソーダストリームも本来の実力を発揮してくれるはずです。喉を直撃するような最高の強炭酸で、毎日のリフレッシュタイムをもっと充実させてくださいね。



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