自宅で手軽にできたての炭酸水が楽しめると人気のソーダストリーム。しかし、「いざ使ってみたら、お店で飲むようなシュワシュワの炭酸にならない」「最初は良かったのに、最近炭酸が弱くなった気がする」といった悩みの声を耳にすることがあります。せっかく購入したのに、期待通りの炭酸水が作れないとがっかりしてしまいますよね。
ですが、ご安心ください。実は、ソーダストリームで炭酸が弱くなってしまう原因の多くは、故障ではなく、ちょっとした使い方や準備のコツを知るだけで解決できる場合がほとんどです。この記事では、ソーダストリームで炭酸が弱くなる、あるいは全然炭酸にならないと感じている方のために、その原因と具体的な解決策を分かりやすく解説していきます。この記事を読み終える頃には、あなたもきっと自宅で最高の強炭酸水を楽しめるようになっているはずです。
ソーダストリームが全然炭酸にならない!考えられる5つの主な原因

ソーダストリームで炭酸が弱く感じられるのには、いくつかの原因が考えられます。故障だと諦めてしまう前に、まずは基本的な使い方や状態を確認してみましょう。多くの場合、簡単な見直しで解決します。
原因1:水の温度が高い
炭酸ガス(二酸化炭素)は、冷たい水によく溶けるという性質があります。 そのため、常温の水やぬるま湯を使ってしまうと、ガスがうまく水に溶け込まず、炭酸が弱い仕上がりになってしまいます。特に夏場など、水道水の温度が上がりやすい季節は注意が必要です。
炭酸飲料が冷えているほうがおいしく感じるのはもちろんですが、科学的にも「冷たさ」は炭酸の強さに直結する重要な要素なのです。
原因2:ガスの注入方法が適切でない
ソーダストリームは、ボタンを押す回数や時間で炭酸の強さを調整します。 しかし、この押し方が自己流になっていたり、説明書通りでなかったりすると、十分にガスが注入されません。
特に手動モデルの場合、しっかり奥までボタンを押し込まないと、ガスが効率よく水に注入されません。 また、ブザー音が鳴るモデルでは、その音がガス注入完了の合図になりますが、それを無視して早くやめてしまうと炭酸が弱くなる原因になります。
原因3:ガスシリンダーの残量不足または緩み
見落としがちなのが、ガスシリンダーの状態です。ガスシリンダーの残量が少なくなってくると、当然ながら注入されるガスの圧力が弱まり、炭酸も弱くなります。 ソーダストリームのガスシリンダーは残量を目で見て確認することが難しいですが、交換時期が近づくといくつかのサインが現れます。
また、もう一つの可能性として、ガスシリンダーの取り付けが緩んでいることも考えられます。シリンダーがしっかりと固定されていないと、注入時にガスが隙間から漏れてしまい、ボトル内の水に十分なガスが送り込まれません。
原因4:ボトルの水量が正しくない
専用ボトルには、水量の上限を示すラインが引かれています。 このラインを超えて水を入れてしまうと、炭酸ガスが入り込むスペースが不足し、うまく炭酸水を作ることができません。 それだけでなく、ガス注入時に水がボトルからあふれ出し、本体の故障につながる危険性もあります。
逆に、水量が少なすぎても問題です。ガスの出るノズルが水面にしっかり浸かっていないと、ガスが水中に溶け込まずにボトルの上部に溜まってしまい、結果的に炭酸が弱くなってしまいます。
原因5:本体やボトルに問題がある
基本的な使い方を確認しても改善しない場合、本体やボトルに何らかの問題が発生している可能性も考えられます。
- 内部パッキンの劣化や外れ: ガスシリンダー装着口にあるゴム製のパッキンが劣化したり、何かの拍子に外れたりすると、そこからガスが漏れてしまいます。
- ボトルの使用期限切れ: ソーダストリームの専用ボトルには使用期限があります。 長年使用して劣化したボトルは、気密性が落ちてガスが漏れやすくなったり、炭酸ガス注入時の圧力に耐えられず破損したりする恐れがあります。
- 内部部品の故障: 稀なケースですが、長期間の使用により本体内部の部品が摩耗・破損している可能性もゼロではありません。
これらの原因を一つずつチェックしていくことで、あなたのソーダストリームが本来の性能を発揮できない理由が見えてくるはずです。
今日から試せる!炭酸を強くする簡単なコツ
原因がわかったら、次はいよいよ実践です。ここでは、誰でも今日からすぐに試せる、シュワシュワの強炭酸を作るための簡単なコツを4つご紹介します。難しいことは何もないので、ぜひ試してみてください。
コツ1:水もボトルもキンキンに冷やすのが基本
強炭酸を作るための最も重要で基本的なコツは、とにかく水とボトルをよく冷やすことです。 前述の通り、炭酸ガスは冷たい水ほどよく溶け込みます。
理想的なのは、専用ボトルに水を入れ、そのまま冷蔵庫で一晩冷やしておくことです。 これにより、水だけでなくボトル自体も冷えるため、ガス注入時に温度が上がるのを防ぎ、より効率的に炭酸ガスを溶け込ませることができます。
時間がない場合でも、氷を2〜3個入れてから水を注ぎ、よく冷やしてからガスを注入するだけでも効果があります。 とにかく「常温の水は使わない」ということを徹底するだけで、炭酸の強さは劇的に変わります。
コツ2:ガス注入は「1秒ずつ、数回」が目安
ガスの注入方法にもコツがあります。手動モデルの場合、ただ闇雲にボタンを押し続けるのは逆効果です。
この「間」を空けることで、ガスが水に馴染む時間を作ることができます。回数の目安は以下の通りですが、お使いの機種や好みによって調整してください。
| 炭酸の強さ | ボタンを押す回数の目安 |
|---|---|
| 微炭酸 | 1〜2回 |
| 普通の炭酸 | 3〜4回 |
| 強炭酸 | 5回以上 |
ブザー音が鳴るタイプのモデルでは、その音が鳴るまでが1回の注入の目安です。 強炭酸にしたい場合は、ブザーが鳴った後、さらに追加で1〜2回プッシュすると良いでしょう。 押しすぎはガスの無駄遣いにもなるので、自分好みの回数を見つけてみてください。
コツ3:ガス注入後の「ガス抜き」をゆっくり行う
ガスを注入し終えた後、すぐにボトルを外していませんか?実は、ガスを注入してから少し時間を置くことも、炭酸を抜けにくくする隠れたポイントです。
ガスを注入した直後のボトル内は高い圧力で満たされています。この状態でボトルを傾けたり本体から外したりすると、「プシュッ!」という音と共にボトル内に溜まっていた余分なガスが一気に放出されます。この時、水に溶け込んだ炭酸ガスも一緒に抜けてしまいやすいのです。
ガス注入後、ボトルを本体につけたまま数秒から数十秒ほど待ってみましょう。その後、本体のガス抜きボタンを押すか、ボトルをゆっくり手前に傾けて、少しずつガスを逃がしてから取り外してみてください。このひと手間で、炭酸の持ちが良くなります。
コツ4:水以外の飲み物には直接炭酸を入れない
フレーバー付きの炭酸水や炭酸ジュース、ハイボールなどを作りたい場合でも、シロップやお酒に直接炭酸を注入するのは絶対にやめましょう(一部対応モデルを除く)。
水以外の液体は、水に比べて粘度や含まれる成分が異なるため、ガスを注入すると激しく泡立ち、吹きこぼれる危険性が非常に高いです。 吹きこぼれた液体が本体内部に入り込むと、ベタつきや故障の直接的な原因となります。
フレーバーを楽しむ際は、必ず先に炭酸水を作ってから、後でシロップや果汁、お酒などを静かに注ぎ足すようにしてください。 この順番を守ることで、安全に美味しい炭酸ドリンクを楽しむことができます。
それでも炭酸が弱い…モデル別のチェックポイント

基本的なコツを試しても炭酸の弱さが改善されない場合、お使いのソーダストリームのモデルごとの特性や、ガスシリンダーの取り付け方法が関係しているかもしれません。ここでは、モデル別のチェックポイントを解説します。
手動モデル(ガイア、テラ、アートなど)の場合
手動モデルは、電源不要で場所を選ばずに使える手軽さが魅力です。炭酸の強さは、ボタンやレバーを押す回数・力加減で直感的に調整できます。
- しっかり押し込めているか?
ボタンやレバーを中途半端に押していると、ガスが十分に注入されません。「カチッ」や「ブーッ」という音がするまで、しっかりと最後まで押し込むことを意識してください。 - 押す時間は短すぎないか?
1回あたりのプッシュは、1秒以上を目安にしましょう。 短く何度も押すよりも、1回1回を確実に行う方がガスが効率的に注入されます。 - ボトルは正しく装着されているか?
「ねじ込み式」のモデル(ジェネシスなど)は、ボトルを回してしっかりと固定する必要があります。 一方、「スナップロック式」のモデル(スピリット、テラなど)は、カチッと音がするまでボトルを押し込むだけで装着できますが、このはめ込みが甘いとガス漏れの原因になります。
電動モデル(E-テラ、ソース パワーなど)の場合
電動モデルは、ボタン一つで設定された強さの炭酸水を自動で生成してくれるのが特徴です。
- 電源は正しく接続されているか?
基本ですが、電源プラグがコンセントにしっかり差し込まれているか、本体との接続は問題ないかを確認しましょう。LEDランプが点灯しない場合は、電源に問題がある可能性があります。 - 炭酸レベルのボタンは正しく選択されているか?
多くの電動モデルでは、炭酸の強さを3段階などで選べるようになっています。 いつも一番弱いレベルのボタンを押していないか、設定を確認してみましょう。 - ボトル装着の不備
電動モデルでも、ボトルの装着が不完全だと安全装置が働き、ガスが注入されない、または弱くなることがあります。正しくセットされるとLEDが点灯するモデルもあるので、取扱説明書で確認してください。
ガスシリンダーの取り付け方法を確認しよう(クイックコネクトとねじ込み式)
ソーダストリームのガスシリンダーには、主に2つの取り付けタイプがあります。お使いのモデルがどちらのタイプか把握し、正しく装着できているか確認しましょう。
| タイプ | 特徴 | 主な対応モデル |
|---|---|---|
| ピンクシリンダー(クイックコネクト) | ワンタッチで装着可能。レバーを下げるだけで簡単にセットできる。 | E-テラ、テラ、アート、デュオ |
| ブルーシリンダー(ねじ込み式) | シリンダーを本体に回し入れて固定する。 | ガイア、スピリット、ジェネシスなど |
モデルとシリンダーの種類が合っていないと使用できないため、交換用のシリンダーを購入する際は必ず自分の機種に対応しているかを確認してください。
ガスシリンダーの交換時期と確認方法
「最近、何回ボタンを押しても炭酸が弱くなった」と感じたら、それはガスシリンダーの交換時期が近づいているサインかもしれません。残量が目に見えないからこそ、交換の目安を知っておくことが大切です。
交換のサインは?音や感覚でチェック
ガスシリンダーの残量が少なくなってくると、以下のような変化が現れます。これらは交換時期を判断する重要なサインです。
- ガス注入時の音が弱々しくなる: いつも聞こえる「ブーッ!」という音が小さくなったり、短くなったりします。 これは、ガスを押し出す圧力が弱まっている証拠です。
- ボタンを押す感覚が軽くなる: 手動モデルの場合、ボタンを押したときの抵抗感がなくなり、スカスカした感触になります。
- 炭酸の泡立ちが明らかに弱い: これまでと同じ回数ボタンを押しても、出来上がった炭酸水の泡が少なかったり、すぐに消えてしまったりします。
- 何度押してもブザー音が鳴らない: 一定量のガスが注入されると鳴るはずのブザーが、何度ボタンを押しても鳴らなくなった場合も、残量不足が考えられます。
これらのサインを感じたら、ガスシリンダーの交換を検討しましょう。
ガスシリンダーの残量を確認する目安
感覚的なサインだけでなく、より具体的に残量を確認する方法もあります。
最も確実な方法は、ガスシリンダーの重さを測ることです。 新品の60L用ガスシリンダーは約1.1kg〜1.2kgですが、ガスが空になると約800gになります。 キッチンスケールなどを使って重さを測り、800gに近付いていたら交換の時期と判断できます。
また、1本のガスシリンダーで約60Lの炭酸水が作れるとされていますが、これは弱めの炭酸で作った場合の目安です。 強炭酸をよく作る場合は、当然ガスの消費も早くなります。 「1日に500mlのボトルで強炭酸を2本飲む」といったように、ご自身の使用頻度からおおよその交換サイクルを把握しておくのも良い方法です。
お得な交換方法と注意点
ソーダストリームのガスシリンダーは、ゴミとして廃棄することはできません。 使用済みの空のシリンダーは、新しいシリンダーを購入する際に販売店で交換してもらうのが基本です。
交換購入の方法
- 取扱店に持ち込む: 家電量販店やスーパーなど、ソーダストリームの取扱店に空のシリンダーを持参すると、新規で購入するよりも安く新しいシリンダーと交換できます。
- オンラインで注文する: 公式サイトやAmazon、楽天などのオンラインストアでも交換用のシリンダーを注文できます。 この場合、新しいシリンダーが届いた際に、配送業者に空のシリンダーを渡して回収してもらう形式が一般的です。
もしかして故障?問い合わせる前に確認したいこと
いろいろ試しても炭酸が弱い、あるいは明らかに本体の様子がおかしいという場合は、故障の可能性も考えられます。しかし、慌ててサポートセンターに連絡する前に、いくつか最終確認しておきたいポイントがあります。
本体からガスが漏れる音がする
ガスを注入していないのに「シュー」という小さな音が聞こえる場合、ガス漏れが疑われます。
- ガスシリンダーの装着を確認: まずは、ガスシリンダーが緩んでいないか再度確認してください。一度取り外して、もう一度しっかりと装着し直してみましょう。
- パッキンの状態を確認: 本体側のガスシリンダー装着口を覗き込み、黒いゴム製のパッキンが所定の位置にあるか、ひび割れなどの劣化がないかを確認します。 このパッキンが外れていたり劣化していたりすると、ガス漏れの直接的な原因になります。
これらの対処法を試しても音が止まらない場合は、内部部品の故障の可能性があるため、使用を中止してメーカーに問い合わせることをお勧めします。
ボタンを押しても反応がない
ボタンを押しても全くガスが出る気配がない場合、以下の点を確認してください。
- ガスシリンダーが空になっていないか: 最も多い原因は、単純にガスシリンダーが完全に空になっているケースです。 交換のサインがなかったか思い出し、可能であれば予備のシリンダーに交換して試してみてください。
- 電動モデルの場合は電源を確認: 電動モデルの場合は、再度電源プラグが抜けていないか、コンセントに電気が来ているかを確認します。
- ボトルが正しく装着されていない: 安全機能として、ボトルが正しく装着されていないとガスが噴射されない仕組みになっています。 もう一度、ボトルの取り付けからやり直してみてください。
よくある質問(FAQ)で解決策を探す
ソーダストリームの公式サイトには、「よくあるご質問」のページが用意されています。 ここには、これまで多くのユーザーから寄せられた質問とその解決策がまとめられています。
自分の症状と似たケースが見つかれば、そこで解決策が見つかるかもしれません。
カスタマーサポートへの問い合わせ方法
上記のすべてを確認・試しても問題が解決しない場合は、いよいよカスタマーサポートへ連絡しましょう。
問い合わせ先
- SodaStreamコールセンター: 0120-286-230 (土日祝日を除く 9:00〜17:00)
- 公式サイトの問い合わせフォーム: 24時間いつでも送信可能です。
電話で問い合わせる際は、スムーズな対応のために、事前に以下の情報を準備しておくと良いでしょう。
- 製品のモデル名
- 購入時期と購入場所
- 具体的な症状(いつから、どのような状況で発生したか)
- シリアルナンバー(本体のどこかに記載されています)
保証期間内であれば、無償での修理や交換対応をしてもらえる可能性があります。
まとめ:ソーダストリームで炭酸にならない悩みはコツ次第で解決できる!

今回は、「ソーダストリームが全然炭酸にならない」という悩みについて、その原因と解決策を詳しく解説しました。
多くの場合、炭酸が弱くなる原因は故障ではなく、「水の温度」「ガスの注入方法」「ガスシリンダーの状態」といった基本的なポイントを見直すことで解決します。
水と専用ボトルは使う前によく冷やしておく
ガス注入は「1秒ずつ、しっかり」を数回繰り返す
ボトルの水量ラインを守る
ガスシリンダーが緩んでいないか、空になっていないか確認する
これらのコツを実践するだけで、あなたのソーダストリームは本来の性能を取り戻し、お店で飲むようなシュワシュワの強炭酸水を作ってくれるはずです。もし、それでも改善しない場合は、ためらわずに公式サイトのFAQを確認したり、カスタマーサポートに相談したりしてみてください。
正しい使い方をマスターして、ご家庭で手軽に楽しめる炭酸水ライフを存分にお楽しみください。



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