自宅で手軽にできたての炭酸水が楽しめるソーダストリーム。愛用している方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ使おうとしたときに水が漏れてくると、焦ってしまいますよね。「故障かな?」と不安になるかもしれませんが、実はその多くが簡単な確認やお手入れで解決できるケースです。
この記事では、ソーダストリームから水が漏れる主な原因と、ご自身で今すぐできる対処法を分かりやすく解説します。また、どうしても直らない場合の修理の相談先や、長く快適に使い続けるためのメンテナンスのコツもご紹介します。水漏れトラブルを解消し、快適な炭酸水ライフを取り戻しましょう。
ソーダストリームで水が漏れる!考えられる5つの主な原因

ソーダストリームで水が漏れる場合、いくつかの原因が考えられます。故障を疑う前に、まずは基本的な使い方や設定を見直してみましょう。多くの場合、少しの工夫で問題は解決します。ここでは、水漏れの代表的な5つの原因について詳しく見ていきましょう。
原因1:専用ボトルの取り付け方が正しくない
ボトルが緩んでいたり、斜めに装着されていたりすると、本体との間に隙間ができてしまい、炭酸ガスを注入した際の圧力で水が漏れ出してしまいます。 特に、スナップロック機能(ボトルを押し込むだけで装着できる機能)がないモデルの場合、しっかりとねじ込んで固定する必要があります。毎回、炭酸ガスを注入する前には、ボトルがまっすぐに、そして緩みなく装着されているかを確認する習慣をつけましょう。
また、機種によっては対応しているボトルの種類が異なります。 例えば、「DUO(デュオ)」はガラスカラフェと専用のヒューズボトルに対応していますが、他のモデルのボトルは使用できません。 お手持ちのソーダストリームのモデルと、使用しているボトルが対応しているかを今一度確認してみてください。正しいボトルを正しく装着することが、水漏れを防ぐ第一歩です。
原因2:ボトルに入れる水の量が多すぎる
専用ボトルには、水を入れる量の目安となる「満水線(水位線)」が記されています。この線を超えて水を入れてしまうと、炭酸ガスを注入した際にボトルの容量を超えてしまい、水が溢れ出す原因となります。 これは、液体に炭酸ガスが溶け込む際に体積が増えるために起こる現象です。
特に、強めの炭酸水を作ろうとしてガスを多めに注入した場合や、後述する新しいガスシリンダーを使い始めた直後は、水の量を少し控えめにすると溢れにくくなります。 炭酸ガスは冷たい水によく溶ける性質があるため、常温の水を使うと溶けきれなかったガスによって水が押し出され、溢れやすくなることもあります。 炭酸水を作る際は、ボトルを冷蔵庫でよく冷やし、必ず満水線よりも下まで水を入れるように心がけましょう。 これだけでも、水漏れのリスクを大幅に減らすことができます。
原因3:ゴムパッキンの劣化や汚れ
ソーダストリーム本体の、ボトルを取り付ける部分には黒いゴム製のパッキンが装着されています。 このパッキンは、ボトルと本体を密着させ、ガスや水が漏れるのを防ぐ重要な役割を担っています。しかし、長期間使用していると、このパッキンが劣化して硬くなったり、ひび割れたり、あるいは水垢や汚れが付着して密閉性が低下することがあります。
パッキンが正しく装着されていない、または紛失している場合も、当然ながら水漏れの直接的な原因となります。 ガスシリンダーを交換する際などに、誤って外れてしまうこともあるようです。もし水漏れが続く場合は、一度ボトルを外し、懐中電灯などで本体の接続部分を照らして、パッキンの状態を確認してみてください。汚れが付着している場合は、湿らせた布などで優しく拭き取ります。もしパッキンに明らかな損傷や変形が見られる場合は、交換が必要です。パッキンは消耗品と考え、定期的なチェックとお手入れを心がけましょう。
原因4:炭酸ガスの注入方法が適切でない
炭酸水の強さを調整できるのがソーダストリームの魅力ですが、ガスの注入方法によっては水漏れを引き起こすことがあります。
手動モデルの場合
ボタンを1秒程度、短く強く押すのが基本です。 ブザー音が鳴るまで長く押し続けたり、優しくゆっくり押したりすると、ガスが過剰に注入されたり、圧力が不安定になったりして水が溢れやすくなります。 好みの強さに合わせて、この短いプッシュを数回繰り返すのが正しい使い方です。
全自動モデルの場合
炭酸の強さをボタンで選択できますが、こちらもボタンを長押しすると水が溢れる原因になることがあります。 説明書に従い、ボタンは一度押すだけにして、自動でガス注入が終わるのを待ちましょう。
どちらのモデルでも、水以外の液体(ジュースやシロップなど)に直接炭酸を注入することは、吹きこぼれや故障の原因となるため絶対に行わないでください。 フレーバーは、必ず炭酸水を作った後で加えるようにしましょう。
原因5:新品のガスシリンダーを使い始めた直後
意外に思われるかもしれませんが、新品のガスシリンダーに交換した直後は、一時的に水が漏れやすくなることがあります。 これは、満タンのガスシリンダーは内部の圧力が非常に高く、ガスが勢いよく噴出されるためです。 ソーダストリームの公式サイトでも、初回から約10回目までは水漏れが起こりやすいと案内されています。
この現象への対処法はとても簡単です。
また、電動モデルの場合は、いきなり強炭酸ボタンを使うのではなく、弱炭酸や中炭酸のボタンから試してみるのがおすすめです。 ガスを少し消費してシリンダー内の圧力が安定してくれば、この現象は自然に収まります。故障と間違えやすいポイントなので、ぜひ覚えておいてください。
【場所別】水漏れの原因と自分でできる対処法

水がどこから漏れているかによって、原因の特定と対処がしやすくなります。「ボトルと本体の間」「ノズルの先端」「本体の下」など、漏れている場所をよく確認してみましょう。ここでは、場所別の原因と具体的な対処法を解説します。
ボトルと本体の接続部分から水が漏れる場合
炭酸ガス注入時に、ボトルと本体の隙間から水が「ブシュッ」という音と共に漏れ出てくる場合、最も可能性が高いのはボトル装着に関する問題です。以下の手順で確認・対処してみてください。
| 確認ポイント | 対処法 |
|---|---|
| ボトルの装着状態 | 一度ボトルを取り外し、再度まっすぐに、しっかりと奥までねじ込み(または押し込み)ます。少しでも斜めになっていると隙間ができます。 |
| 水の量 | ボトルの満水線を超えていないか確認します。超えている場合は、一度水を減らしてから再度試します。 |
| 本体のゴムパッキン | 本体のボトル取り付け口にある黒いゴムパッキンに、ズレやゴミの付着、劣化がないか確認します。汚れていれば湿った布で拭き、劣化していればメーカーへの問い合わせを検討します。 |
| ボトルの種類 | 使用しているソーダストリームの機種に対応した純正ボトルかを確認します。非対応のボトルでは、うまく密閉されず水漏れの原因になります。 |
これらの基本的な点を確認するだけで、ほとんどの接続部分からの水漏れは解消されるはずです。特に、毎回「しっかり締める」という意識を持つことが大切です。
炭酸注入ノズルの先端からポタポタ水が漏れる場合
炭酸水を作り終え、ボトルを外した後も、本体の炭酸注入ノズル(本体からボトル内部に伸びる細い管)の先端から水がポタポタと垂れてくることがあります。これは、ノズル内部やその周辺に残った水滴が落ちてきているだけで、多くの場合、故障ではありません。数滴垂れて自然に止まるようであれば、特に心配する必要はありません。毎回、ボトルを外した後に清潔な布巾などでノズル周りを軽く拭き取っておくと、衛生的に保つことができます。
ただし、いつまでも水が止まらない、あるいはボトルを装着していないのに常に水が漏れ出てくるような場合は、内部のバルブなどに問題が発生している可能性があります。このような症状が見られる場合は、自分で分解しようとせず、速やかにメーカーのカスタマーサービスに連絡してください。
本体下部や通気口から水が漏れ出てくる場合
本体の下や側面、通気口など、通常では水がかからないはずの場所から水が漏れている場合は、注意が必要です。これは、本体内部で水漏れが発生しているサインかもしれません。
考えられる原因としては、
- 内部パーツの破損や劣化
- 内部チューブの接続不良
などが挙げられます。過去に炭酸ガス注入時に大量に水を溢れさせてしまったことがある場合、その際に内部に侵入した水が後から出てきている可能性も考えられます。
いずれにせよ、本体下部からの水漏れは、ユーザー自身で対処するのが難しいケースです。感電などのリスクを避けるためにも、すぐに使用を中止し、電源コードを抜いて(電動モデルの場合)、メーカーのサポートセンターに連絡して指示を仰ぎましょう。 その際、いつから、どのような状況で水漏れが発生したのかを具体的に伝えると、スムーズに対応してもらえます。
故障?と思う前に試したい!ソーダストリームの基本メンテナンス
水漏れなどのトラブルを防ぎ、ソーダストリームを長く快適に使い続けるためには、日頃の簡単なお手入れがとても重要です。故障を疑う前に、まずは基本的なメンテナンス方法を見直してみましょう。特別な道具は必要なく、誰でも簡単に実践できることばかりです。
ゴムパッキンの清掃と状態確認
水漏れを防ぐ要となるのが、本体のボトル取り付け口にある黒いゴムパッキンです。 ここは水や炭酸の飛沫が付きやすく、放置すると水垢や汚れが固着して密閉性を損なう原因になります。
清掃方法
- 安全のため、ガスシリンダーとボトルを本体から取り外します。
- 水で濡らして固く絞った、柔らかい布を用意します。
- ボトル取り付け口の内部を優しく拭き、パッキンとその周辺の汚れを取り除きます。
この時、パッキンがひび割れていないか、硬くなっていないか、正しく装着されているかも併せて確認しましょう。 もしパッキンが取れてしまっている場合は、正しい位置にはめ込み直します。パッキン自体が損傷している場合は、水漏れの直接的な原因となるため、メーカーに問い合わせて交換について相談してください。
専用ボトルの正しい洗い方と使用期限
毎日使う専用ボトルも、清潔に保つことが大切です。しかし、洗い方には注意点があります。
- 洗浄:食器用洗剤をつけた柔らかいスポンジで洗い、ぬるま湯でよくすすいでください。研磨剤入りのスポンジやたわしは、ボトルを傷つけるので使用を避けましょう。
- お湯・食洗機の使用:一部の食洗機対応ボトル(DWSボトルなど)を除き、ほとんどの専用ボトルはお湯や食器洗い乾燥機で洗うことができません。 高温にさらされるとボトルが変形し、本体に正しく装着できなくなったり、炭酸ガスの圧力に耐えられなくなったりする危険があります。
- 乾燥:洗浄後は、ボトルを逆さまにして自然乾燥させます。
また、ソーダストリームの専用ボトルには使用期限が設けられており、ボトルの側面に印字されています。 プラスチック製のボトルは、長期間の使用によって素材が劣化し、炭酸ガスの圧力に耐えられなくなる可能性があるためです。安全に使用するためにも、必ず使用期限を守り、期限が過ぎたボトルは新しいものに交換してください。
本体外側の拭き掃除と適切な保管場所
ソーダストリーム本体の外側も、定期的に拭き掃除をして清潔に保ちましょう。水で濡らして固く絞った布で拭くだけで十分です。洗剤や化学雑巾を使用すると、表面のコーティングを傷める可能性があるので避けてください。特に、炭酸注入ノズルやボトル受けの部分は汚れがたまりやすいので、念入りに拭くと良いでしょう。
保管場所にも少し気を配ることで、製品を長持ちさせることができます。
- 直射日光を避ける:直射日光が当たる場所に長期間置くと、プラスチック部分が劣化したり、変色したりする原因になります。
- 高温多湿を避ける:キッチンの中でも、コンロの近くや炊飯器の蒸気が当たるような場所は避けて保管してください。
- 安定した場所に置く:ぐらつきのない、平らで安定した場所に設置しましょう。
これらの簡単なメンテナンスを習慣にすることで、水漏れをはじめとする様々なトラブルを未然に防ぐことができます。
それでも直らない…修理や買い替えを検討するときの流れ

基本的な対処法やメンテナンスを試しても水漏れが改善しない場合、本体内部に問題がある可能性があります。ここでは、修理や買い替えを検討する際の具体的なステップと、知っておきたいポイントをご紹介します。
まずは保証期間内かどうかを確認しよう
ソーダストリームのソーダメーカー本体には、購入日から2年間のメーカー保証が付いています。 まずは、お手元にある保証書や購入時のレシート、オンラインストアでの注文履歴などを確認し、保証期間内であるかどうかを確かめましょう。
ただし、以下のようなケースでは保証の対象外となることがあるので注意が必要です。
- 取扱説明書に反する使用による故障(例:水以外への炭酸注入)
- 自分で分解・改造した場合
- 保証書の提示がない、あるいは購入日の証明ができない場合
保証が適用されるかどうか分からない場合でも、まずはメーカーに問い合わせてみることが大切です。
メーカーへの問い合わせ方法と手順
水漏れが直らない場合は、ソーダストリームのカスタマーサポートに連絡しましょう。問い合わせ方法は主に電話と公式サイトの問い合わせフォームの2つです。
| 問い合わせ先 | 詳細 |
|---|---|
| 電話(コールセンター) | 0120-286-230 (フリーダイヤル) 受付時間:9:00〜17:00(土日祝日、年末年始を除く) |
| 問い合わせフォーム | ソーダストリーム公式サイト内にある専用フォームから連絡します。 |
問い合わせる際には、以下の情報を事前に準備しておくと、やり取りがスムーズに進みます。
- 製品名・モデル名
- 購入日、購入店舗
- 保証書(手元にあれば)
- 具体的な不具合の状況(いつから、どこから、どのように水が漏れるかなど)
特に、水漏れの状況をスマートフォンなどで動画や写真に撮っておくと、症状を正確に伝えやすくなるためおすすめです。 贈答品でレシートがない場合でも、正直にその旨を伝え、不具合の状況を詳しく説明することで対応してもらえるケースもあります。
修理・交換にかかる費用と期間の目安
保証期間内の場合
メーカー側で製品の不具合と判断されれば、基本的に費用はかかりません。 指定された方法で製品を送付し、点検・修理または新品への交換が行われます。 修理センターへの送料も着払い対応となることが多く、自己負担なしで済むケースがほとんどです。
保証期間外の場合
ソーダストリームでは、基本的に部品単位での修理対応は行っておらず、本体の交換という形での対応となることが多いようです。 この場合、有償での交換となります。費用はモデルによって異なりますが、新品を再度購入するよりも安価な価格で提供されることがあるようです。ただし、これは公式に明言されているわけではなく、あくまでユーザーの体験談に基づく情報です。 正確な費用については、必ずカスタマーサポートに確認してください。
期間については、製品を送ってから手元に戻るまで、数日から2週間程度を見ておくと良いでしょう。
最新モデルへの買い替えも一つの選択肢
保証期間が過ぎており、有償での交換になる場合は、思い切って最新モデルへ買い替えるのも良い選択肢です。ソーダストリームの技術は日々進化しており、新しいモデルでは以下のような点が改善されています。
- 静音性の向上:炭酸注入時の音がより静かになっています。
- 操作性の向上:ボトル装着が簡単なスナップロック式が主流になり、電動モデルも増えています。
- デザイン性の向上:キッチンに映える、より洗練されたデザインのモデルが登場しています。
長年使用したモデルであれば、新しいものにすることで、より快適で便利な炭酸水ライフを送れるかもしれません。現在のラインナップをチェックし、ご自身のライフスタイルに合ったモデルを探してみるのも楽しいでしょう。
まとめ:ソーダストリームの水漏れ、原因を知って正しく対処しよう

今回は、ソーダストリームの水漏れについて、その原因と対処法を詳しく解説しました。
水漏れの多くは、「水の入れすぎ」「ボトルの締め付け不足」「新品ガスシリンダーの圧力の高さ」といった、少しの注意で防げるものがほとんどです。 万が一水が漏れても慌てず、まずは本記事でご紹介した基本的なチェックポイントを確認してみてください。
それでも改善しない場合や、本体下部から水が漏れるような場合は、無理に自分で直そうとせず、メーカーのサポートセンターに相談することが大切です。 保証期間内であれば無償で対応してもらえる可能性もあります。
日頃から簡単なメンテナンスを心がけることで、トラブルを未然に防ぎ、ソーダストリームを長く安全に使い続けることができます。正しい知識を身につけて、これからもご家庭での美味しい炭酸水作りを楽しんでください。



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